問題社員をどう管理するか|評価制度①-スコアキーピング-

問題社員をどう管理するか|評価制度①

はじめに

弁護士の山口真彦です。

前回の「問題社員をどう管理するか|人材管理編①」では、服務規律を使った問題社員対策をお伝えしました。

今回は、問題社員化を防止するための別の対策をお伝えします

服務規律以外で従業員の問題社員化を防止するための対策

それは、評価制度です。

問題社員をどう管理するか|採用編」で、ハーズバーグの二要因理論を採用に活かすという話をしました。

その際、着目したのは、衛生要因でした。

今回は、動機づけ要因に着目します。

動機づけ要因にはどんなものがあったかというと

  • 達成
  • 承認
  • 仕事そのもの
  • 責任
  • 昇進

でした。

では、どうすれば従業員の動機づけ要因を満たすことができるのでしょうか?

ここでのキーワードは、「スコアキーピング」と「コーチング」です。

スコアキーピング

まずは、スコアキーピングについてお話しします。

ちょっと想像して欲しいのですが、もし、皆さんがゴルフをしにゴルフ場に行った時、そこのスタッフから「うちのゴルフ場は、健康目的の方が多いので、18ホールを自由に歩いていただき、その途中でクラブを100回程度素振りしていただければ、これまでのゴルフと同じ効果が得られますし、そうしてください。それでは、いってらっしゃい。」と言われたらどう思います?

スコアをつけないゴルフなんて地獄ですよね?

ゴルフに限らず、我々がスポーツに熱中するのは、明確なルールに基づいてスコアをつけることができるからです。

スコアがあることによって、自分の目指すスコアを超えることで達成感を味わったり(達成)、一定のスコアを超えることで周りから認められたり(承認)、スコアを得ること自体に楽しみを抱いたり(仕事そのもの)などなど、まさに動機づけ要因を満たし、やる気になるわけです。

仕事も同じです。

評価においては、スコアキーピングが重要になります。

基本的な構築方法は、評価すべき項目を定め、各項目を点数化するだけです。

より具体的な構築方法に興味のある方は是非ご相談ください。

次回は、スコアキーピングと一緒に導入するとその効果がより発揮されるコーチングについてお伝えしたいと思います。

山口真彦弁護士
山口真彦/YAMAGUCHI MASAHIKO

ウィンベル法律事務所代表。保有資格は弁護士、社会保険労務士、MBA(九州大学経営学修士)・CFE(公認不正検査士)。大学卒業後、中小企業で営業マンとして勤務したのち弁護士へ。弁護士登録後は、自身が中小企業で勤務していた経験をもとに、企業に関わるすべての人を幸せにするために弁護士にできることをテーマに日々活動している。交渉学に基づいた交渉術を駆使し、早期円満解決がモットー。